首都圏、名古屋圏、関西圏、福岡圏で土地の仕入れから企画・設計・建築・販売までを行うことで「好立地の家」をお届けしているオープンハウスグループ。オープンハウスグループでは、広告をはじめとする多種多様なマーケティング活動を実施しています。
各施策のKPI設計や内容を”住宅購入を検討されているお客様への最適な提案”へと繋げるため、Piebでは機械学習を用いた見込み顧客モデルの構築、顧客状況と実施施策を一気通貫に可視化できるダッシュボードの構築を行いました。
今回、プロジェクトをご担当いただいたマーケティング本部 事業推進グループ グループマネージャーの川島様と渡辺様にお話を伺いました。
Q1.はじめに、お二人の所属と業務内容について教えてください。
川島 佑太様(以下、川島様):
私は、マーケティング本部事業推進グループでマネージャーをしており、戸建てをはじめマンションや買取、またグループ会社の集客回りの担当をしております。
渡辺 智成様(以下、渡辺様):
私は、マーケティング本部事業推進グループ施策推進課とデータ戦略グループのデータ戦略課を兼務しており、マーケティング×データの施策回り、CRM系のメッセージ施策を担当しています。
Q2.日々の業務の中でどんなことを気にしていたり、課題感をもっていましたか
川島様:
費用対効果を見なければならない立場で、現状の広告費が最適な配分になっているか、広告であればポートフォリオは適切かを常に考えています。また、営業現場との関係性を大事にしており、”現場”にどれだけ歩み寄れているか、見込み顧客になっていただいて終わりではなく、契約までのコミュニケーションまでを見きれているか、またその視点がチーム全員に浸透しきれているのか、という点に課題を感じていました。
渡辺様:
IT×マーケティングの掛け算になると2つの領域にまたがるので、社内だけでは解決できないような事象があることや、その掛け算の領域における円滑なプロジェクト推進に課題感を持っていました。
Q3.川島様の感じていた課題感を解決するため、「見込み顧客モデル」と、「一気通貫ダッシュボード」をPiebで構築しました。Piebとそういった開発をしようと思った理由は何ですか?
川島様:
「見込み顧客モデル」について
これまでは一般的なマーケティングで設定されるような直接計測可能なKPI(案内率など)をもとに運用を行っておりましたが、これでは、「お客様がどのような感情変化を起こしているか、熱量が高まっているか」を見ることはできません。顧客行動を分析する中で実現したいアウトプットのイメージはできていましたが、具体的な手法や進め方からディスカッションできる会社を探していました。
「一気通貫ダッシュボードの構築」について
前述の通り営業現場との繋がりがないマーケティング活動は避けなければなりません。施策のヘルスチェックを行う上でも可視化をする機能が必要だと考えました。各施策が独立していてもったいない力のかけ方をしないためにも、施策間の壁を取っ払い、一気通貫で見れるようにすることで、それぞれのセクションや施策が契約に対してどのくらいインパクトがあるのかを可視化しようと考えました。
それぞれ実現する上で、マーケティングやAIを含む最新テクノロジーを横断した知識やノウハウを持ち、オープンハウスの事業モデルを理解し寄り添った施策の提示をしてくれた会社がPiebしか無かったため、プロジェクトを進めるに至りました。
Q4.プロジェクトを進めていく中で、どんなことに気をつけていましたか?
渡辺様:
今後ずっと使われるダッシュボードになるので、当社側で用意するデータについて不安な要素や、Google広告の用語・知識についてはPiebに質問するようにしており、即時返答してもらっていました。また、データに不備があると機械学習モデルが成立しなくなりダッシュボードも意味のないものとなってしまうため、データの整合性には細心の注意をはらいました。
Q5.まずは1次リリースが完成しましたが、率直にどうですか?現状のアウトプットやPiebの取り組みについて感想をお願いします。
川島様:
実装段階で得られた知見(機械学習モデルを活用した見込み顧客モデル)などは今までに見れてこなかった部分で、良い知見となりました。ここからどう使いこなしていくか、が重要になってくると考えています。
Piebに対しては、PJを進める中で嫌な思いをいだいたことはなく、誠実に対応してくれたと感じています。
Q6.機械学習モデルの導入について、”やってよかった” と言えることはありますか?
川島様:
単純な会員登録導線ではなく、会員様の熱さをヘルスチェックすることができるのはイメージ通りでした。
渡辺様:
AIの知識が十分では無い中でプロジェクトがスタートしたので不安なこともあったのですが、Piebと一緒にプロジェクトを進めることで実際に顧客モデルが構築されていく過程を経験できたのは、今後に活きていきそうです。
Q7.今後、どういうアップデートをしていきたいですか?
川島様:
一般的な未来予測系のAIについては、その後(施策)に繋がらないことが多いので、施策やアウトプットに繋げると言うところを追い求めていきたい部分です。
Webでのリテンション施策連携は現在の機能としてもあるが、将来的には営業にも見せていきたいです。また、施策をより細分化して、お客様にあったコミュニケーションに活かしていくことも実現したいです。
Q8.Piebに期待することは?
川島様:
これまでやってきたことを踏まえて、”実際にどのような施策に落とし込むか”と言う部分も一緒に相談しながら進めていきたいです。あとは、日々の忙しさ故に弊社内で後回しになりがちな部分もあるので、テクノロジーで解決できる部分があればどんどん提案してきていただけるとありがたいです。
渡辺様:
川島と同じくですが、ファネルごとの施策設計を一緒にやっていくことで、お客様の熱量に応じたマーケティングを実現していければと考えています。
今回Piebでは、「機械学習を活用した顧客モデル」と「一気通貫ダッシュボード」の構築をご支援させていただきました。
お二人のお話にもあったように、お客様と営業現場、営業現場とマーケティング施策、マーケティングの中の施策間などの垣根を越え、一気通貫のコミュニケーションを行うために、様々なデータを活用しております。
どのようなコミュニケーションを行えば、お客様の行動や気持ちに響くのかを考え、1次リリース(2023年12月現在)まで行いましたが、これからもさらなる顧客コミュニケーション最適化のため、ご支援させていただきます。
川島様、渡辺様、ありがとうございました。